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やる夫で学ぶオブジェクト指向以前

投下した記事の保管場所。まとめサイトのほうが読みやすいのでググりなおしてご覧ください。

7.結論はイデアではない

            ,、-''"~~ ''ーー-、
          ,r'~:'"::/"::" ii:::::ー、 ~''ー-
        ,,、-"/~ ::'"ー、 ノ:::   ~''' 、     本来ならここから哲学―イデアまたは真理に近づくことを試みるんだが
     ,,、-'" ,,、z'__ ji,,, r、 十、:: ::::
    '--ー''フ ,/  ルー/j|. /  ~'' 、 :::       何度も言うがここは哲学を語る場ではない。
       / ル-/ j j(,/     '、 :: ::
      'ー ' | ,ノ |,ノ┃              工学に必要なのは―
.         ~    ▲、         ::、
             ▼▲         ~'-
               》
                ▲
               ▼▲━━┓

 

            」」      」」       」」       」」
        __  |    __  |    __  |    __  |
              |          |          |          |   _|  _|  _|
        ___|    ___|    ___|    ___|
         ....______,,,,,,,,,,,,,,,,
        /               \
       ,,,,,ミミ           .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;\
     /                .;.;.;.;.;  \
   /           ノ― - ..._ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;ノTi\
  /            ―‐__---- 二ツ)ノノ/∠リノ      ――確認しておかなければならないのは
  /              <で・フ¨ヾ>三⌒〈・ラナリ_i、.
  i                `冖' ´ "´   ',¨ヾ',  i、     「美とは人間の肉体を有効に使う・輝かせることである」
   l                 (         / ヽ \
    l               /  ヽ、____.人__ノ /     とはなんであるか、だ
   l               i   ∠..__ツ´   /
   ヾ               |      ー    /     ,>‐'つ
    ヽ、_                  .;.;.;.;   /    /.ノ ┃
       iヽ、_____          .;.;.;__ ノ    ! }/▲、
       ヽ        ヽ、_____´三/     { (´/▼▲
        !ヽ、           :;:;:;:;:;:;:;|         ヽ( イ- ) 》
        |   .            :;:;:;;|         \ `ヽ::: ▲
       /ヽ、 ..    .,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,.,|\.;      7゙<〉   ▼▲━━┓
                              ::::::::::/:::::::\ ノノ

 


     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \     なんであるかって・・・「美」のイデアを目指して対話したんだから
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /     「美とは人間の肉体を有効に使う・輝かせることである」は美のイデアなんじゃないの?
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /
                   ______
                  /         \
                /            \
               / {,.、- - 、 ! ,. - -,、}   ヽ、
              i  ,ヘ二__`_爪_~__二.ヘ    i、
              /   ヾニ・ニハ ハニ・ニフ    ;;;;;;;;;:;:::;;;)    プラトンはその著作において
            . /     /   ||    ヽ   ヽ;;;;;;;;;;::;;;::::;;;/
             !   / i、_____人_____ノ \ (;;;;;;;;;;;::;;;ノ      対話の結論はイデアそのものではない、としている。
             ヽ、      ィ--ェェェ   (;;;;;;;::::;;;ノ
               ヽ、     个┃ /;:.::;ノ / ____       だいたい、材料によって更新されるものが
            ,,,,,イ"""=く i!゙゙、、、 ヽ ・;;;ノ/,,, ;;;ヾ⌒;;  ヽ
          r"    ;) =、、  ,,,,,,:l:,,,,,, ___ ;;   j ヽi、:: i、   不変なるイデアであるわけがないだろう。
         (;;;;;;    i|    Y"""""   ヽ、 ,,.,/  ,, 、;;;;ヽ
          )    >>>ヽヾ__ .|     ;;;; ::: |!i/   ;; )  ヽ、
            ヾ ノiヽ\__( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ--,,(<<<t    ノ,,   i
           ヽ.....ゞ  ヽ  ヽ;;;;;          ,,,___,,,    ノ
            i、 ;;;;  ヽ___   ;;;;;;;;;;_          ___,,/´
             i、       ゙゙̄ ̄;;´;;ノヽ、、、ー  ;;;;;;;;;/
              ゞ____、、、"ソ/ー―′ ヽ、____、、,,,,,,r´

 

               ∩_
              〈〈〈 ヽ
      ____   〈⊃  }
     /⌒  ⌒\   |   |
   /( ●)  (●)\  !   !    ならそれは「美」の定義だお!
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l
  |     |r┬-|       |  /    対話は定義を求める作業なんだお!
  \     ` ー'´     //
  / __        /
  (___)      /
.
                   / ̄`ヽ
                    ,'     }
               {ノ ヽ._  }          それについては俺から説明させてもらいたい。
               .-(=) (=)  }ー- 、
           _...ノ´_, __(人.)  ,ノ'_ _,... ゙}>-、    俺も先週まではそうだと思っていた。
            / ´゙ ハ,  `ーイ´  ヽ、 ヽ.``ヽ
        ,. イ     ,リ ,    {  `丶. __  ',  )ヽ、もちろん対話により鮮明化されるものだから「暫定的な定義」だが。
       /  、  _,..ィ,r'"     |     `}._,..>ァ'   ハ
     / ,.=  〉⌒7入     .人    ノ!ヘ. ノ  ,'´ヽム   だが
    .//´ ,n;  人  〉ーァ‐='"゙Y´`¬'"ノ/  ヽ、___,.'´ ,ハ
   〈 )ヽ、 ヽ.'"´  ヽ.∧ー〉ー‐‐〈'⌒`´メィ′     /  /'/
    ヽ.ヽ.`、.ハ      ゙}ーヾー‐-く´ ̄`,〉 |      ノ -' '/
     .\`  `ヽ、    ! `ヽー-'.>三'/ .}   /  ,. '′
      `ヽ. 、.. \_,..=‐--、  ` ´7,-¬=-' ' /
         `丶、 _  =ミ゙ヽ__ __ι'r',.-  _/
            ` rフー'<   ,`7´厂!´
              /'´ {  ハ  / ,' ;' ,ハ
                /: ,.ノ    ヘ_/ ハ ノヽ .',

 

              , -‐‐ノ     ,r‐-、._
      ,. -‐ 、    /     (     〈<_ 、 ヽ
     /´_  乙ノ   {     i)   ¨`´゙', ゙: \    実はプラトンは「定義」―ギリシア語で「ホリスモス」という言葉を
    〃 7¨´     ヽ     }       }. :  ヽ.
   /, '´, {           } :.   ヽJ   __   __ノ  : !. ',  一度も使っていない。
  i ,' ´ リ...._,. -‐‐-、/ ,ハ  (|_,/´  `Y´ {'   リ 〉{
  ,' i ,/ Y  -‐yi´   (,ノ   ノ´   )'"゙`>'' ,. '′ これは翻訳者たる藤沢令夫先生が「プラトンの哲学」で書いている。
  !、<`` ヽ、 ´ {   ,リ     ハ`ーイ´   ,/
  `ヽ、   ,人  人  ∧  ,イヽ、_ノー‐,ィ''"´       だから、「それが何であるか」は「それの定義ではない」んだ。
     `‐---ベヽ  }   ハ  )、 リ _ノ,リ
            \-'゙ヽ、 入 '´ `´三彡'
           ヽ   ̄个  __,,.フ' ,イ
                i =" .リ `ー / /、|
               {.  ,'  ィ._,ノ´`.リ
             ,ヘ : ,‐''__、 /
               i´  ̄`´ ̄ , ''"¨`゙{
              }',  リ , / ,..   ,ハ
              ,{ ',  ∨ / '彡'",r' ゙ヽ.
          / { ヽ、:,,'    {  ヽハ
         /  `ー-、._'、_   ィ       ',
          /  ,'' /´/ ∧` ´       i

 

            ¨¨¨¨¨   、
         /  i l! |      \
         ′u | | |l !      u. ヽ    じゃあ「それが何であるか」っていったいなんなんだお
      /     !   (___人___)   }
       i u      !ililililil|   /
      !        {ililililiノ  /
        ゝ          イ..ノ}
         7 ..ノ}      ! ノ
         /  .ノ     |´
          /          |
.
                    / ̄ ̄\       先生はそれに名前を付けていないが―俺にとっては
                     /ヽ_     |
  n                   ((●)     |       「合意」だよ。それも、その場その時の参加者でだけの「合意」だ
 /ス_,.、 _             (ノ、_)    |
  ゙Y.(ニ=ィ'              ヽ   イ ヘ、      結論を共有するためには材料を共有している必要があるからな。
   ', "´!               └┐ イ {  `ー- 、
    ヽヾ\.           ,. --、_,/{゙ヽ ,ノゝ、/´ ̄`'''ヽ、    定義ではないから、例えば
    \  ``丶、   ,. -‐-<    ` ̄` y'   ヽ、    )、
       \.. _  ) `〈   __,,.ム       }    ミ、__  ,/ ヽ   「それは何でないか」みたいなものも
       \.` >' ,.フ''"⌒フヽ、    }、    ∧ `ヽ、 ハ
         `ー‐‐-=ニ=-'"\、 \_∠=ミー-‐彡八  ,'ヽ ' ',  合意として使用できる。―というか
                    ヽ./´‐'"个‐‐- '",λ`ァ-}、'゙ヽ ∧
                     V,.. -ヘ、_,.._,.ノ'  }/ ,'  ´! リ/  作中では「それは何でないか」はわかっても
                     /八 -‐- ノ //  {  ,' ,/
                    ノ、    ,.彡=' {  /ヽ ノ    「それは何か」がわからない「アポリア(行き詰まり)」
                     ∧`ー--‐ '´ /⌒} / ,/
                      i. ヽ   / ; v i´ ゙Y       となるケースが多い。だがこれだって結論のうちだ。
                     ハ 人  ,ハ  ', 'ハ.マ|
                  /  ',  `ヽ  、 、  |  ヽ!       きっと次の奴がうまくやるだろうから無駄にはならない。
                    i  /`   !  ヽヽ、∨ ',
                     |  ,' ∨  〉、  :  ヽ}  i
                  ! ,'   ',  i  \',   ,  i

 

               ,ヘ
             /'ノ
           / ,}{
           /ゝ,',.⊃
          / , '/´
       /' ,. ' /
      / :′,.. /
    i´ 、},....,/
    { 'ヽ-' (     ,-‐ノ 、_
   .ハ. ,. ゙ヽ. /  (●) ヽ         i.| // ,、   そして、これは「それが何であるか」であると同時に
    |   ` ',   } |    (_人)        / ' 〈ノノ,、
   .!    ヽ,ヘ.〉 ヽ      }     r‐- '′ヽ '/   「あるものがそれにあたるかどうか」の基準でもある
    ',  ,.、 }  \' ヽr ‐/       ̄ヽ、 ,. 、 ノ
    ∨´,.)イ     ヽ ノ }           }  {
    /´   |       ゙v,.ノ--- 、     |   |
     |   /!       }       >‐‐、.ノ',   ハ
     ∨  i、_` ヽ     リ 、    ノ-、   }、 .   }
     }  ノー-'、_,`ー-‐'、    ,イ、   ー-'八 ヽ ,!
    .| ,' ヾヽ 、 `ヽ..ィ `¨''、'ノ 人   ヽ__,,.゙-‐'
    {,ハ   ヘ.   /`゙r<ノ),/   ̄ ̄
     /    ヽ `¨ メ-、_,.ィ /′
   ,ノ゙ヽー''' } ー、6  r"/
  /   ',  {  ノ ` ィ' ,/

 


━┓
┏┛     ⌒
・      ___⌒
    / ― 乂____    ━┓
  /ノ  (●/   ― \   ┏┛
. | (●)   |     (●) ヽ\ ・
. |    (__ノl   (⌒  (●) |   「あるもの」ってなんだお?
. │       〉     ̄ヽ__)   |
  \__/´      ___/
      /|          ヽ
       | |         |
.
   ,... -‐――---  .._
  /k'    ー-,... ==、ー、`Y
  ', \ `ーく     `弋_リ
   i   `,r¬ー- 、       __
   ヘ   !  、   ハ      /    `ヽ
    \/⌒ `ー,..ム.i._  ./         .
    ./゙i.__ Y´,    _ ̄/ !     ノ/
    | /´ ̄K/  r'  ノ   !     (●      さっきの対話で言うなら「やる夫の肉体」だ。
    }、_ ノ'′  / ´   ∨  (_ノ
    |∧   /    ,_  _',__ノ       __  「やる夫の肉体は美しいと言えるかどうか」、ということだな。
     ii ヽ. /     ノーf‐⌒ゝ`ヽ.   {.f¨ ヽ
     !   Y ,.....、 /´  i   i  ハ   弋、, ハ つまり、「それが何であるか」には
    .|   ,'!     :.`ー--ーゝ、._ }.   ト、  / ,'
     !  : |   ヾ、  \._ リ  〉ー-く './   ,' 「美とはなんであるか」という美そのものについての合意と
    i   リー-ミミヾゝ┬‐ '´i. {    X`_, //
    ハ.〃____ー ;    \ゝ-‐⌒、_//  「やる夫の肉体は美であるか」という、個物が美の基準に合致してるかの
    /  ̄/,>'' ̄`ヽ'        ` <...__,r'′
   {  ∨ /⌒ヾ、  ハ               少なくとも二つの意味合いがあって、俺たちは普段それを意識していない。
   ト. リ/     ) リ !
   |ヘ〃 ー-  ノ ヽ.∧

 

              ,. -‐- 、
             /       ヽ
           {     ,、 ',              そして、この「それが何であるか」を使い分けできていないことが
           ヽ ノ `フノ-‐ュ',
           〈゙y'´ ´ '´,≠-,             オブジェクト指向に多大なる混乱を引き起こしている
                i     ,r ´i ` ー‐‐‐- 、 _
           /    ノ _ノ    ; _,-‐x'ニ=、 `丶.    と俺は考えている。
       ,. -‐ァ′  /´ー=、_r‐‐='´ ゝ、   ヽ  ハ
       /  /  / .,'     '.      ヽ    :  ゙i-、
      ,iゝ'´  , '   /     ;       `ヽ.  ム、.ム ヽ     「それが何であるか」を考えるのが
      〃 / /   /     }           ,ハ爪⌒:´    ',
      ! , '´{    / o     ノヽ_   o  ノ ハ   ヽ  ノヽ ',    オブジェクト指向設計の中心であるのに
     Y´    ,/ ゙ゝ--‐= ´ ゙i!  `¬==.´  ,ノ \  v ⌒ヽ!
     ゝ-、___ノ.  ,ノ {,. -‐¬! ̄` ¬ヤ ∨   `ー/    / }   それを使いこなせていないということだ。
              ゝ. i  i      ;  ____.ム   i       ,'   , ' リ
              ゙} ├ '´ ̄ ; :´    i.ノ !      {,.  '   /
             i ハ,... ...ノ,.ヽ.__.. '´i   !   , '     /
              {  {    ¨     リ、  |_  /     /
            ゝ. ヘ       /:,.-‐‐' `¨   /
              人.\ヽ     ι/,.-     ィ
           /   `ヽ> 、.... -‐ ι',/> ,.、-- '

 

            /    ;;;;;;;;;;ヽ
           /      ;;;;;;;;;;;;;、
           | ノ   \  ;;;;;;;;;;|
           |( ●) (●) ;;;;;;;;;l            俺たち技術屋には哲学―真理を追究することはできない。
           | (__人__)  ;;;;;;;;il
            | ` ⌒´ ; ;;;;;;;.;;;;;ヽ            美だの善だのを探すのもきっと上手くやれないだろう。
            !      ;;;;;;/i;;;;;;;;ヽ、
             \    ;;//;;;;;;;;;i;;;;;;ヽ、_
         /)    ̄ ̄;l; ;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`‐-、        だが、せめて自分の仕事は正しくやりたい。
    _   / :/      |;;;; /;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;  ヽ、
   ノヾ `‐-" l    , -‐"i  /;;;ノ;;;;;;;/;;;;;;,-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙ヽ,    だから、「それが何であるか」を正しく理解するべきだ。
   ノヽ      |  /  .ヽ!;;:/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;li
   l      ,  :l / ,    ;/       ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
   (      ヽノ .i i;    ;l     ,,    ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
   ヽ、      \l/_,-‐ 、:;|     :;\,,-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
    ヽ、i      \i;;;;;:));|    ;;;;;;;;;/  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;‐、;;;;;;;;;;/
      \      \´);;|    ;;;;;;;/  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\;;;;

 

                                       ,
              r‐-、/ ̄\                 _,,..ノノ..、
           !_,..-〈 ノ 、_ |           ,... -‐‐''"´、_っ'´<
             ノ,.ィ .ハ=) (=) |  __,,....,,_,..-‐‐''"´_,./´ ,/`¨`ヽ ̄´
              { .リ八' }(人) ノフ´  /'‐''""´__(⌒) ,,../
            }'´ 人`.iヽ--'ケ‐'     ヒ‐‐''´ ,.‐'" ̄    「それが何であるか」を正しく扱うにはどうすればいいか
             ト、 イ,ィ    ヽ.   i‐‐‐'"
             ヽ_ー'"ヽヽ、 ,.  i、__ ,.リ           これはプラトンではなく適任者が別にいる
            ヽ   { >ァニ'"ハ.ノ {
               \    '彡 {   ', i           もちろんそれは―
              \彡 三 X´`', |
                \ヽ    ', `.}
                  )-‐- 、.ハ. !_
                /、._ 、 ,' iヽ〈   ̄``ヽ、
                    { ⌒゙i.リ | i. }  `ヽ、 ー`ヽ
                ヽ  八_ノ Y      \  \
                     }、/   :  ヒ‐-     _,>_,,.. ,{
                 / {   :   |`ーァ‐‐''"´    /
       __          {   }  :  !''" ,,.> _,. '´
        / ,ヽ、.___,,,...-ヽ、i    ! ,.. -‐''"´
      ノ  ,.. ‐- .. ___    ヽ   /<´
    /__,.. -‐''' ̄` ‐- ..._       _,人. \_
   ` ´            ̄ ̄ ̄   `¨¨´

 

―――プラトンの一番弟子にして万学の祖、アリストテレス
.
        r、           ____
        ヘ \        /     \
        (ミ⊂)     /⌒  ⌒   \
         ヘ \  /(●)  (<)    \
          ヘ  \|   __´___       |
           \  \   `ー'´      /
             \             \
              \         ___ト  ゝ
               |         (   /
               |          ̄ |
             / ̄            |
             ヘ   ト⌒\      |
             __ヘ  ヘ   \    \‐‐、
            (____ )   ヽ.____`_)
            アリストテレス:できる夫


                     ./ ̄ ̄\
                    _ノ  ヽ,_   \
                   (●)(● )   |   だがその前に般若心経に戻る。
                   (__人__)     |
                   ヽ`⌒ ´  .   |
                    {       .  i
               /    ヽ      ノ
             , ,/.        ヾ ー,-- ':;\ ー、
            / /      _,,」、'....ィ'     '|  \、__
          . /./  ,. ‐'''"´    !:::.    / _」__iヾ',
          .,'.,'  /´   └ 、_ノi    ノ (、_   ``ヾ!
          ,'/ /     ヽ、 ` ''ー 、ィ-─'' r`'^    `
          l|  !            リ    `ぅ ー=、_
          | |          サ     〉
            ト             ′    ./''ー- 、,.._
            |  ヽl(B            ./    ヽ、_
            |     !,、      !     /     ∠,,,
            ,イ     ヾ'     ィ 、   /   ,,ィ'´
.
     ____
   /     \
  /  ─    ─\
/   ‐=・=‐ ‐=・= \    やっと服を着たか
|       (__人__)    |
\     ` ⌒´   ,/

 

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \   で、なんでここで般若心経?
|       (__人__)    |
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /
                       ___
                     /    \
.           _       /       ヽ
.       /´  ._>.、    | _,ノ  ^ヽ、  |   プラトンが「それは何であるか」を作ったから、俺たちは「ある」を知った。
       /〈 〈/ / ヽ.  >..、 | (一) (ー)   |
      ./_/ヘ_lヽゝー ヽ   ノ7、(__人_)  |   今なら「無」を説明できる。これが仏教の「無」であるかはわからないがな。
      ⊂ -'‐-、 ` ̄`¨   ,/:::::ヽ、   !
.            ̄ ̄´`7 /::::::::::::::::`>.v'、      つまり―
              .....::::゙ゝ:::::::::::::::::::::::':::::`ヾ、
.           /´::::::::::::::::<:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.             /::::::::::::::::::::::::::::≧_、:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
          /::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::>、:::::ー::::::::::::::::::::i
            /::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::>、::::::::::::::::::_ノ
          j::::::::::::::::::::j::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Y´ ̄
.        /:::::::::::::::::::/!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,{
        /:::::::::::::::::::/ !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!

 

                  / ̄ ̄\
                ⌒´ ヽ、,_  \
                   (●)(●.)    |   「それは何であるか」が無いんだ。
                (_人___)    |
                   '、       │
                     }       {
                 !、______ .ィ-ート、
                   V/:::::::::::::::::ヽ
                       {::::::::::::::::::::::::::::::.、
                  /ー-:::::::::::::::::::::::::::::::,
          「r'、     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
          } r'、 ヘ、 /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
          i/ ム、} .{ i:::::::::::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::: |
          { い、{  Y::::::::::::::::\::::V:::::::::::::::::::: |
          \  ヽ {|V.::::::::::::::: \V:::::::::::::::::: |
            \  ノ|:.V.::::::::::::::::::::::〉.:::::::::::::::::|

 

     ____
   /      \
  /  ─    ─\
/    (●)  (●) \      仏教は「それは何であるか」を作らなかったのかお?
|       (__人__)    |
/     ∩ノ ⊃  // ∩ノ ⊃
(  \ / _ノ    \/ _ノ
.\ “  /  . \ “  /
  \ /      /\/
    \       \
     \    \  \
       >     >   >
       /    /  /
.
                    ___
                  /:::::::::::::::::ヽ         ____
                / :::::::::./ ̄ ̄ \____ ,. --ー.....:::::::::::::::::::.. \
               / :::::::::: ⌒´ ヽ、,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
                  i :::::::::::(ー).(ー )    |::::::::::::::::::γ::::::::::::::::::::: ノ  作らなかった。
                  | ::::::::::::(__人___)    |:::::::,. -ーy::::::::::::::::::::: /
                  | :::::::::::/::'、           | ̄   _/::::::::::::::::::::: /   仏教は関係性で物事を見るから
                  | :::::::/::::: |        |   /...::::::::::::::::::::: /
                  | :::::::::::::/|       /レ-,.イ:::::/::::::::::::::::: /    「それは何であるか」はむしろ邪魔になる。
               i:/:::::::::::: ヽ__、____,. "//::ノ.:::::/:::::::::::::::: j
                 r:::::::::::::::::::「二二二 ::::::::::/::::::ノ::: 、:::: //     それに―
              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::r

 

                    ___
                  /:::::::::::::::::ヽ         ____
                / :::::::::./ ̄ ̄ \____ ,. --ー.....:::::::::::::::::::.. \
               / :::::::::: ⌒´ ヽ、,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
                  i :::::::::::(●).(● )    |::::::::::::::::::γ::::::::::::::::::::: ノ  「それは何であるか」はプラトンの作った幻想―
                  | ::::::::::::(__人___)    |:::::::,. -ーy::::::::::::::::::::: /
                  | :::::::::::/::'、           | ̄   _/::::::::::::::::::::: /   つまりあるということにしたが本当は無い。
                  | :::::::/::::: |        |   /...::::::::::::::::::::: /
                  | :::::::::::::/|       /レ-,.イ:::::/::::::::::::::::: /    無いままにした仏教のほうが真理に近い。
               i:/:::::::::::: ヽ__、____,. "//::ノ.:::::/:::::::::::::::: j
                 r:::::::::::::::::::「二二二 ::::::::::/::::::ノ::: 、:::: //
              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::r

 

          ____
        /      \
       / ヽ、   _ノ \
     /   (●)  (●)   \ n     いまさらイデア論は真理から遠いって言われても?!
     |  U   (__人__)    l^l.| | /)
     \    |i||||||i|   /| U レ'//)  なんでプラトンはそんなもん作ったんだお
    γ⌒    ` ー'´    ノ    /
     i  j         rニ     ノ
     ヽ、 l           !ヽ、_,__/
      ____
     /    \
   / ヘニヾ゙リン \(;;;;;(
  /=▲▼--▼▲=) ;;;;)    プラトンは哲学者であるがその本質は「教育者」であり「政治家」だ。
  |    /(__人__)ヽ ;;;/|
  \    `⌒┃l;;;; /     「善い市民」「善い社会」を作るために「善」を探していたんだ。
  /´`''" '"´``Y'・"``'j⌒ ヽ
 { ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l    「善」すら存在しない真理なんてものに用はない。
 '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ
  ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/     プラトンは技術についてすら「真の技術は善に結び付くべき」と言っている。
   `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'
     ,ノ  ヾ  ,, ''";l
    /=====、 ....====i、


                    / ̄ ̄ \
                      _.,ノ ヽ、,_  \
                    (= ) (= )   |            善は物理的に存在するわけじゃないから
                     (__人___)  u |         ⌒ヽ
                 '、        |   ____  ,.-、ヽ、  「それは何であるか」を使って探すしかない・・・
              ,,. -ー|         |ヽ__∠___ゝ」 r'
             / .::::::、::|       /ィ::::〔 _,.-ー  `'r-、
             l :::::::::::::::::ヽ__、____,. ":::/:::〔/    l:::. ヽ   「良い」を目指すのは技術屋の本能のようなもんだが
            」 ::::l:::::::::::::::「二二::::/ :::::::ト、 y   |::::::. ',
            l ::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r    l:::::::: i  俺たちはこの借りを返すために「善」も求めるべき―
           / :::::;;:ーミ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、_ ノ L::::|
          / :::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::く:::::::::::::::: i::|  だが今は目の前の問題を片付けよう。
         / ::::::::::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「 :::::::::::::::: ||
         / ::::::::::::::::::::/  \::::::::::::::::::::::::::::::::::::V :::::::::::::::: |

 

        ∩⌒ヾ
        い   )
         、 . ノ
         |  | / ̄ ̄\
         |  |./   _ノ  \
         |  |   ( \)  l
         |  |   (⌒ (\)
         |  |   / ̄(__丿  片づけると言っても「無」を定義した今、ほぼ消化試合だけどな!
         ト    /ー、/
         |     \ノ     次回!般若心経とはなんだったのか!
         |      )
         |      /ヽ
         |      /三)
         ノ     〈  ̄
        /   _  ⌒ヽ
       /   /  |   |
     /   /    |   |
       ____
      /      \
    / ─    ─ \
  / -=・=-   -=・=-. \
  |  u ,  (__人__)  U |   あれ?「それはなんであるか」は無いって話だったよね?
  \    ..` ⌒´   .〆ヽ
   /          ヾ_ノ
  /rー、           |
 /,ノヾ ,>         | /
 ヽヽ〆|         .|